文章を論理で読み解くための クリティカル・リーディング (NHK出版新書) 福澤 一吉 (著)

内容 文章を論理構造から理解する方法について 

感想  

常識化・社会通念化されていて、伝統的に「・・・・・・は・・・・・・というものです」という具合に決めつけられているようなものについては、その中身が正しいのかどうかをあえて検証しようとすることはありません。

P55

暗黙の了解というものが空気をつくり出す。前提を疑わないほうが楽だし話が早くなる。そのため、前提の根拠を聞かれると思考が停止してしまう人がいる。

根拠には経験的事実などによって裏づけがとれないものも出てきます。また一般的には、ある主張をひとつの根拠で支えることはしません。そこで、複数の根拠を組み合わせることが重要になる。その場合には、用意した根拠間の関係性にも注意を払う必要があります。

P70

文章を読むときはその文に幾つの根拠がくっついているのかを確認する。そして、それぞれの根拠がどのように組み合わされているのかを確認する。

主張を導くための直接的支えの根っこにあるのが根拠であり、その根拠から主張を引き出した論証自体を支えるのが、その論の拠り所としての論拠ということになります。 

P105

主張、根拠、論拠を分けて判断する。そして、どのような役割でその文章を話しているのかを確認する。そうすることにより、話者自身の思考の癖のようなものが見えてくる。何を拠り所にして行動しているのかも理解することができるようになるかもしれない。

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